日別アーカイブ: 2014年12月6日

秋の高山で感じる北欧&日本文化再発見

平成26年11月1日 本年度富山支部バス見学会(公益事業)
「秋の高山で感じる北欧&日本文化再発見」
フィン・ユールの家具と建築、飛騨の家具の見学のご報告です。

さわやかな秋の1日とはいかず、残念ながら雨に降られ(雨男・雨女は誰??)、肌寒い1日でしたが朝早くから19名の方々の参加を頂き、41号線をバスは走り紅葉を愛で?ながら 、一路高山フィン・ユール邸の建つ、(株)キタニへと向かいました。昼近くに到着後キタニのスタッフより簡単な説明を受けた後、フィン・ユール邸の見学へ・・(本当の自邸はフィン・ユールが1942年にデザインし、名作住宅としてデンマークでは保存され、一般公開されています)

141101建築士会・高山 (53)

 

 

 

 

 

 

 

ここは、デザインにおける代表的な人物の自邸を、北欧文化の探究を続けているキタニが、ゆとりある生活を大切にする北欧文化、自然とともにゆったり暮らせるデザインを大切にしていた北欧を代表するデザイナー、 フィン・ユールの自邸から、北欧の文化を学ぶとともに、改めて日本の文化を再確認する、そんな施設造りを目指し「NPO法人フィン・ユール アート・ミュージアムクラブ」を設立し、この高山のキタニ敷地内に建てたそうです。

141101建築士会・高山 (5)

141101建築士会・高山 (8)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この、忠実に再現された自邸では、フィン・ユールの家具や建築、空間デザインに対するこだわりなどと共に、北欧文化の空間を楽しむ、色彩・光・ちょっとした遊び等々、を存分に堪能することができました。とともに、(株)キタニでは北欧家具のライセンス契約で製作過程を見ることはできませんでしたが、山並みが一望できる素晴らしいショールームで、多くの北欧家具に触れることができました。

141101建築士会・高山 (61)

 

 

 

 

 

 

 

141101建築士会・高山 (63)

 

 

 

 

 

 

 

その後、高山市内で各自昼食及び散策を(土曜日とあってたくさんの観光客であふれていましたと共に、円安の影響?でしょうか、外国の方も多かった)・・・
その後、飛騨の家具職人たちの技術及び伝統技術の保存修理を学ぶべく、地元飛騨家具メーカーの一つ日進木工(株)の見学会を行ない、飛騨の家具の特徴でもある、曲木家具の製作過程を日進木工(株)の専務様などの説明により工場見学をさせて頂きました。

141101建築士会・高山 (93)

 

 

 

 

 

 

 

141101建築士会・高山 (104)

 

 

 

 

 

 

 

 

参加者の方の感想を。

「高山フィンユールツアー楽しかったです。太平洋戦争の時代にあれだけ完成された住宅と家具が
出来ていたということに改めてヨーロッパの歴史の力とモダニズムを感じました。
もう一つは参加者の多様性というか、女性の感性に感心しました。
こういう女性の企画はいつもと違った参加者を呼ぶということに改めて気づかされました。」
M・Y

「私にとって初めての家具工場の見学。一つ一つの工程に、自分も製作に携わってみたいと、
そんな気持ちがしました。家具は愛着もって、長く使いたいですね。」
M・K

「久しぶりのバスツアー、新しい人との出会いに感謝、とても心が躍りました。住宅設計に
携わる者として、今回の企画では、学ぶところが多々あり、とても有意義な体験が出来ました。
家具工房のショールームや工場の見学、そして、高山の自然や街並みの素晴らしさを
再発見する事が出来・・・・・改めて、木という自然素材に温もりを感じ、魅せられました。」
H・M

「フィン・ユール邸は、部屋と部屋・部屋と庭とのつながり、開口部の取り方、各部の配色や
しつらえ、すべてにとても居心地のよさを感じました。日進木工では、材料の管理から製品加工、リペアの様子までを見せていただき、ひとつ丁寧に作られている様子がわかりました。」
M・I

「小雨に煙る瀟洒な住宅の小窓から望む、霧に包まれてしっとりとした紅葉・・・
フィン・ユールが、この地に建築されることを想定して設計した住宅のようでした。
また、材料の段階から吟味して丁寧に加工組立てをして、伝統建築の復元作業に
携わる職人達はこれからも残ってほしいと思います。」
S・T

 

今回の見学会は、感想の中にも書いていただきましたが、どちらかというと、男性目線ではなく、女性目線でデザイン性を主とした見学会にしたためなのか、いつも参加者は男性が多いのですが
今回はいつもと様子が違い、男性・女性半々の参加でちょっと新鮮さを感じました。

今回忙しい中計画から準備迄していただいた研修委員の方々及び、
ご参加頂きました皆様に感謝申し上げます。

研修委員 小泉