平成27年富山支部研修見学会

「金沢の現代建築・100万石の庭園を見学+加賀料理を味わう半日」

平成27年10月30日(金)『富山支部県外研修見学会を、建築士会全国大会に合わせ、北陸新幹線の開通で、国内外より多くの観光客が押し寄せている金沢へ。

今回は、「金沢の現代建築・100万石の庭園を見学+加賀料理を味わう半日」をテーマに、五感フル活用の見学会を行いました。尚、今回の見学会には、砺波支部の皆さんもご参加いただき、富山支部(12名参加)と砺波支部(15名参加)計27名の合同見学会となりました。
また、今回は午後からの全国大会参加に合わせての、少しあわただしいスケジュールの中、現代建築見学は2011年に開館の「金沢海みらい図書館」(シーラカンスK&H(株)設計監理)中部建築賞入賞  イメージ ギャラリー(国際インテリアデザイン協会)・2015年日本建築学会作品選奨受賞等数々の賞を受賞した図書館の見学に、
その後、金沢市指定文化財の「辻家庭園」へ。今まで一般公開されてなく、2013年12月に新たに、結婚式場を併設して、初めて公開された庭園、建物で、今回特別に辻家当主が案内していただけました。ここの作庭は椿山荘等などの作庭師7代目、小川治兵衛が行い、富士の溶岩で積まれた大滝や渓谷を模した地形を成す部分は作庭当時からの姿のままで、高さ5.5mの大滝は、富士の溶岩を鉄筋コンクリート造で固めた崩れ石積の手法で造られており、近代以降の新技術を用いた初期の秀作事例として極めて貴重なものだそうです。この庭が英国風自然庭園であること、金沢の文化が受け継がれてきているのは、ひとえに横山家があったからだ等、意外な金沢の文化継承を知ることができました。「辻家庭園」内の結婚式場
「辻家庭園」内の結婚式場辻家庭園(国指定登録有形文化財)
辻家庭園(国指定登録有形文化財

その後、江戸期の西田家庭園「玉泉園」にて、昼食加賀懐石料理を庭をめでながら、今回ご参加下さった砺波支部の方々との交流会もかね、皆さん食も(酒も)話も弾んで楽しんでいただけたようです。
(小泉 美江子)

◆かぐてんぼう隊富山 2015◆

無題

2015年8月30日(日) 9月5日(土)「かぐてんぼう隊とやま」の活動を行いました。
5月16日(土)に開催した富山支部総会・講演会において、
一般財団法人わがやネット 代表理事の児玉道子先生をお招きし、講演頂いたことに共鳴し、
この富山の地においても「かぐてんぼう隊とやま」を結成し、地震時における
家具転倒防止対策について行動を起こそうという事になりました。

建築士会富山支部の活動経緯

これまでも炊き出し事業等でご協力いただいております、富山市総曲輪地区自主防災会のご協力を頂き、
地域防災支援事業として、70歳以上の高齢者が住まいされるお宅に各町内会長さんを通じてチラシを配布し、申込者を募りました。
チラシ
家具の固定だけではなく、住宅用火災報知器の取付けについても対象にしております。
結果、5件の方から申し込みがあり、隊員3名一組でそれぞれのお宅の家具固定等を行う事となりました。

事前に、対象者のお宅を訪問し、固定する家具の把握及び金物や下地に関する調査を行い、
「家具固定調査票」の作成からスタートしました。
調査書 調査書2
その後、この調査票を基に見積書の作成、契約の締結等手続きをふまえ、
8月30日(日)及び9月5日(土)の実際の固定作業となります。

◆8月30日(日)出発式~金物取付け作業

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山本支部長より挨拶、主旨説明。

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総曲輪地区自主防災会長より挨拶

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NHKをはじめとして多数のマスコミによる取材。

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根塚隊長より力強く出発宣言!

 

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壁に隠れた下地を探し、

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L型金物取付け下地木材を取付けます。

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ここでもマスコミからの取材を・・・

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L型固定金物の取付け。

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L型固定金物のよる固定。

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L型固定金物取付け完了。

 

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住宅用火災報知機の設置

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ベルト式固定金物による固定(家具側)

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ベルト式固定金物による固定(鴨居側)

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ベルト式固定金物の取付け完了。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆取付け作業を終え9月5日(土)、各班による報告会開催。

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↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓その他、写真集はこちら・・・
かぐてんぼう隊写真集

◆富山支部ではこれまでも「防災」の観点から様々な事業を計画し実行してまいりましたが、
今回初めて行った家具固定作業については、地域住民の方々のご協力のもと無事終えることが出来ました。
地震災害の少ない富山県民にとって、「万が一」に備えることの重要性について、これまでも提起してまいりました。
家具の固定だけで災害を防ぐことが出来なくても避難経路の確保や被害を少なくすることはできると思います。
今後も継続してこの事業を続けてまいります。

この事業を実行するにあたり、先にご講演頂いた一般財団法人わがやねっとの児玉道子先生よりテキストのご提供や、各種書類の使用等に関してご承諾を頂き、また助言等をたくさん頂きました。
多大なるご支援・ご協力を賜りました事に厚くお礼申し上げます。

富山支部 富樫吉規

◆炊出し体験会

2015年3月29日(日) AM11:00より富山市丸の内2丁目、富山県酒造組合駐車場において
「炊出し体験会」を行いました。
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先ずはテントの組み立てから・・・
今回のこの事業には日本赤十字社様のご協力をいただいております。

 

 

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山本支部長より開会の挨拶

 

 

 

 

 

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地元総曲輪地区の住民の方々を含め30名余りの参加をいただきました。

 

 

 

 

いよいよ炊飯の準備作業から・・・

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今回は無洗米を使います。

 

 

 

 

 

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まずは、細長いビニール袋
「ハイゼックス」の中にお米と
水を入れます。
計量用に紙コップを使用します。ハイゼックスの中にお米と水を入れた後に袋の中の空気を完全に抜いた後に袋の口を輪ゴムで密封する必要があるのですが、これがなかなか難しい・・・

resize0030後で誰の米か分かるようにそれぞれハイゼックスに名前を書いて30分程度煮沸します。

 

 

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炊き上がったご飯を窯からあげて10分程度蒸らします。

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ご飯を蒸らしている間にレトルトカレーとゆで卵を・・・

 

 

 

 

蒸らし終わったお米を取り出し、レトルトカレーをかけて完成です。

そして、・・・待望の試食会です。

resize0043心配されたお米の出来栄えも上々です。

今回は”参加者皆で協力し、仮想避難所での炊き出しを模擬体験する事”
を目的としての炊出し体験会でした。
万が一の際、綺麗な水がなかなか手に入らないことも想定されますが、限られた水と米、
そして火があれば何とかしのげる事がわかった気がします。

又、ハイゼックスが無くてもスーパーやコンビニの袋でも代用して使用できるとのことです。
炊出し後の片付けにおいても、ビニール等のゴミは出ますが、例えば窯にくっついたお米を取ったりだとかの煩わしさもなくスムーズに作業を終えることが出来ました。

富山支部では今後も「防災」の観点から様々な事業を計画していきたいと思います。
是非皆様のご参加をお待ちしております。

(富樫吉規)

防災フォーラム

2014年11月22日(土)、富山市オーバードホール ハイビジョンシアターにおいて富山ブロック事業
「防災フォーラム」を開催しました。

安全神話に慣れている私たち富山県民にとって、いざという時の心の準備は出来ているのでしょうか?東日本大震災から4年近く経過しましたが、関係者間の情報の共有や連携を進める仕組みはまだまだ心細いのが現状です。ここ富山県においても「万が一」の災害が起こった際、私たち建築士会は何が出来、何が必要なのか。減災のためにどんな準備と活動が必要か、被災時には何が求められるのかを明らかにする事を目的として本フォーラムを開催しました。
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◆基調講演◆
「東日本大震災にどう立ち向かったか」
宮城県建築士会・女性部会会長 清本多恵子様

現状として、今でも7万人近い被災者の方が仮設住宅で生活されているが、仮設住宅の断熱・結露・カビ対策の点において中越地震の際の教訓が生かされておらず、不自由な生活が続いている。
復興における「生活再建」が迅速に求められるが、住宅建設はハウスメーカーや他県の住宅業者による着工件数が多い現状。地元の工務店や大工さんは顧客の家の修理に追われ、住宅新築を引き受ける事が出来ず、その結果地域の材料を活用した「地域型復興住宅」の建設が進んでいない。災害公営住宅の建設は進んでいるが、様々な地域で住んでいた人が引っ越してくる事が多いので、新たなコミュニティを形成していく事や、元々の仮設住宅で育まれた自治会活動ができなくなる等、人間の繋がりに関する新たな問題についても説明されました。
何故、仙台であれほどの規模の災害になってしまったのか。高度経済成長期である1960年頃を境にして、自然災害への対処方法がそれまでの「自然に逆らわない住み方」から「自然に立ち向かう方法」に変わってしまった。所得倍増計画により経済的な余裕が出来た事で防災構造物の建造が可能になった事ではあるものの、それには限界があることを忘れていた。

高度成長期の人口の増加に対応する為、周辺の山を削り、谷を埋めて新興住宅地が建設された。
ここに作られた住宅地の多くで宅地の崩落が有り、その結果、危険宅地と判定されたのが3000箇所にのぼっている。
現在宮城県沿岸部に防潮堤の建設が進められているが復旧工事として行われる防潮堤の建設工事は環境影響評価の対象外であり住民説明はおろか住民合意も必要ない。主に盛土の上にコンクリートブロックを載せる構造が多いが、耐用年数や生態系の配慮などの観点から議論が起きている。

今回の震災で多くの歴史的建築物が失われた事も踏まえ、宮城県建築士会では平成25年度より「ヘリテージマネージャー養成講座」を開始。先人たちが築いた建築物も私たちの宝。構造体には影響が無いにも関らず、瓦がずれたり、土壁が落ちた程度で、震災後に20棟もの蔵が解体された村田町が重要伝統的構造保存地区に選定されている。

福島原発の周辺では未だ帰宅困難地域の解除が進んでいない。除染して放射線量が下っても山林の除染は対象外である。きのこや山菜を採って生活してきたふるさとの里山には帰れない。

最近、女性部会において「記憶の中の住まい」プロジェクトを開始。豊な自然と「おまかない(おすそ分け)」という習慣のあった仙台市荒浜地区において地区住民の生活の記憶を少しでも形にして残そうと、記憶の中の住まいを傾聴して間取り図の作成を行いプレゼントする活動を行っている。

時計の針を逆に回すことは出来ない。経済成長し、高齢化が進んでいる現状においても自然とともに生き、ふるさとを再生したいと願う。そんな復興に向けて今も東日本大震災に立ち向かっている。

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◆パネルディスカッション◆
「地震被害を最小限にとどめるために」

パネラーは引続いて清本女性部会長、宮城県建築士会・女性部会副会長の星ひとみ様、新潟中越地震で活動された新潟県建築士会の片桐三郎様、富山県建築士会より小林専務理事、山本富山支部長、司会は今村副会長です。

◇星副部会長より応急危険度判定に関して
「被災した家は壊せばゴミだが直せば元の家」
応急危険度判定において「危険」と判定された建物は全壊・半壊とイコールではない。居住者は赤い紙を貼られると早々に解体を決めてしまうことが多い。実際罹災証明の全壊判定が出ると義援金や解体無料などの行政サービスを受けられる事も原因の一つ。
壊せばゴミだけど、直せばまだまだ住める住宅もあるので、判定する建築士は建築主に対して誤解を招かない説明が必要である。
震災直後に電気、ガス、水道、固定電話等のインフラが途絶える中、唯一の情報源はラジオであった。携帯電話は電波の回復に1週間以上かかり、応急危険度判定の連絡も来なかった。
道路が寸断され、ガソリン不足もあり移動が困難であったが、自らバイクで出向いて判定作業を行っていた。宮城士会本部事務局も被災していた為マニュアル通りの判定活動に支障があった。多くの判定士が自らも被災した中で辛い思いをしながらも判定活動を行っていた事等、当時の事を振り返りながらの貴重な意見をいただきました。
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◇新潟県建築士会の片桐様より新潟県中越地震の際の自らの活動を振り返り、地元工務店の役割の重要性や被災者住宅において、仮設住宅に入居するのではなく、半壊以上の被害を受けた住宅を再建する被災者への支援として、行政への働きかけ等の経験を基に生活再建・住宅応急修理支援制度の創設にも携わった経験を基にお話いただきました。

◇山本支部長より平成24年7月に行った被災地訪問をはじめとするこれまでの富山支部における防災に関する事業の説明・報告が行われ、今後はこの防災に関する活動を全県で取組む課題とする事、建築関係団体及び県や市町村との連携等視野を広げて活動していく事、建築士会における防災委員会を創設し、防災協定対応や応急危険度判定等対応での組織編成に向けての取組みや具体的行動について提言されました。

◇小林専務理事からは災害が発生した場合、被害を最小限にとどめる方策、後処理を迅速に進めるための事前復興の重要性に関して。津波の脅威は対策が難しいが、今後の重要な課題である。建築士、工務店や建設業者、行政側それぞれの立場で防災について取組む事の重要性についてお話されました。更に、減災の為に各家庭での家具の転倒防止対策が今後重要な課題であること、建築士会としても今後このことについて取り組むべきではないか、との意見をいただきました。

最後に質疑応答の時間も設けられましたが、会場内からは活発な意見をたくさんいただき、参加された方々も真剣に聴講さていました。

 

◆パネル展示◆
宮城県の各市町村の被災の状況
宮城県建築士会における応急危険度判定の活動状況
復興共同住宅の建設状況についての展示

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(富樫吉規)