2024年 かぐてんぼう隊とやま活動報告

活動日:8月30日(金)、9月8日(日)
全国防災週間の初日である8月30日(金)、富山支部の有志「かぐてんぼう隊とやま」の隊員は、高齢者宅のタンスなどの家具固定ボランティアに出動しました。
今年は隊員に加えて、富山工業高校生10名も家具固定作業に参加しました。

出発式であいさついただいた蜷川自治振興会 山本会長

出発式 蜷川自治振興会 山本会長のごあいさつ

出発式は蜷川地区センターで行われ、蜷川自治振興会 山本繁之さんから「今年元旦の能登半島地震では多くの方が犠牲になった。2017年から実施していただいている、かぐてんぼう隊とやまのボランティア活動を通して、さらに、地域の防災力が高まることに期待したい」とあいさつをいただきました。

富山工業高校生も家具固定作業を行いました

例年の活動では10件ほどの依頼が来ていましたが、能登半島地震の影響と今年から婦負支部が活動に加わったこともあり、今年は28件(うち、婦負支部5件)の依頼がありました。
さらに、高層階マンションからの住民からの問い合わせも多く、「建物の構造を理解した上での家具固定は、益々、隊の意義が大きくなる」(根塚隊長)と、RC造のマンションでは木造住宅とは異なった家具固定方法を提案した例が多くありました。

突っ張り棒による固定方法を応用してRC造の梁を利用した家具固定

9月8日(日)には2回目の出動があり、作業終了後、隊員による固定作業方法などについての報告会と慰労会が行われました。
今年の活動を振り返り、複数の隊員からは「防災意識と家具固定作業のニーズが高まっていく中で、我々の活動を多くの人に知ってもらい、今後は建築士としての価値を高めることも同時に取り組んでいかなければならない」との声も上がりました。

慰労会では高級ボルドーワイン シャトー・トゥルヌ フィーユ 2022 ラランド・ポムロールで乾杯

6月29日(土)【防災フォーラム2024】に参加

【建築の日(毎年7月1日)】に併せて、富山県建築設計三会(富山県建築士会、富山県建築士事務所協会、日本建築家協会富山支部富山地域会)主催による「防災フォーラム2024【大地震を経験して】」が富山駅構内にて開催されました。同イベントは今年で4回目。

昨年のフォーラムでは、大地震を経験した熊本県職員と建築士会災害対策委員長を招いて、熊本地震における応急危険度判定の実施状況や熊本県と建築関係団体との連携、建築士の事前防災活動について学んでおりました。

その半年後、われわれは能登半島地震に見舞われ、これまでのフォーラムで得た知見などをチカラにして、行政と連携して応急危険度判定や罹災証明調査などの活動を行うことができました。

そこで、今年の防災フォーラムでは、これまで他県の災害で学んだことと、地震を経験したことを踏まえて、防災と復旧活動に関する展示を多くの人が行きかう富山駅構内で行いました。
防災フォーラム2024ブース紹介はコチラ(toyama-kenchikushikai.or.jp)

富山支部では、家具転倒防止活動「かぐてんぼう隊」の紹介ブースを企画して出展しました。

今年度の富山支部事業方針「減災のために効果的な建築士会活動として、安全・安心な地域づくりを実践活動として行う。」に基づき、富山支部かぐてんぼう隊は、減災のために効果的な家具の転倒防止実施支援をはじめ、地域防災自治振興会や防災士会などと情報交換、協力体制をさらに進めていく予定です。

かぐてんぼう隊ブース

ブース訪問者に説明する山本隊員

ブース訪問者にかぐてんぼう隊活動について説明する山本隊員

ブース訪問者に家具固定方法について説明する根塚隊長と水葉隊員

VR地震体験ブースでは地震時の家具転倒の危険性を体験してもらいました

記事 前田哲宏

2024年5月11日「令和6年度 第54回富山支部全体会」「第11回富山建築クラブ総会」「講演会」「交流会」

2024年5月11日(土)
①15:45~16:00 富山支部活動報告
②16:00~16:30 富山支部全体会、富山建築クラブ総会
③16:45〜17:55 講演会「空家の再生、まちを動かす!」
講師:小西正明氏(一般社団法人アキヤラボ代表理事、小西不動産代表取締役)
④18:30~20:30 交流会 とやま自遊館「シャトー」

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① 富山支部活動報告会
動画にて令和5年度の活動報告(動画制作:石坂昌夫氏)
YouTube版リンク:https://youtu.be/phcnFTj3EvU

動画と解説で前年度を振り返りました

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➁ 第54回富山支部全体会、第11回富山建築クラブ総会

飯野美代子 富山支部長の開会挨拶

来賓 西野晴仁 富山県建築士会会長のご挨拶

飯野支部長の挨拶、本会:西野晴仁会長の来賓ご挨拶に続き、
第一部 第54回富山支部全体会
・第1号議案 令和5年度事業報告の件
・第2号議案 令和5年度事業収支決算報告の件
・第3号議案 令和6年度富山支部役員(案)の件
・第4号議案 令和6年度事業方針(案)の件
・第5号議案 令和6年度事業計画及び収支予算報告の件
上記全ての議案について説明を行い出席者(21名)より承認をいただきました。
第二部 第11回富山建築クラブ総会
・報告事項1 令和5年度事業報告、決算書、監査報告の件
・第1号議案 令和6年度役員の件
・第2号議案 令和6年度事業方針及び事業計画の件
・第3号議案 令和6年度予算書の件
上記全ての議案について説明を行い出席者(21名)より承認をいただきました。

※総会資料の閲覧はコチラ↓
令和6年度建築士会富山支部全体会議案書

石坂昌夫 議長により「富山支部全体会」「富山建築クラブ総会」が円滑に進められました

飯野美代子(支部長)と富樫吉規(総務)による各報告

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③ 講演会「~空家の再生、まちを動かす!~」
講師:小西正明氏
一般社団法人アキヤラボ代表理事
小西不動産代表取締役

講演会の様子

講師 小西正明((一社)アキヤラボ代表理事・小西不動産代表取締役)

全国的に生じている空き家対策のヒントとして小西氏が住まう井波町の空き家対策の実例を交えての講演をいただきました。(受講者35名)

小西氏は令和2年~令和5年の間に井波町の空き家を28軒も減らしたという素晴らしい実績をお持ちでした。

この実績の背景には空き家を減らすことにフォーカスするのではなく移住の希望者に井波のまちを好きになってもらう、言い換えれば井波のファンになってもらうことにフォーカスすることが必要だとの小西氏の考えがありました。またこのことは移住希望者を小西氏がしっかりフィルターをかけて選んでいることにも繋がっているようで、この過程を経て選ばれた移住希望者だからこそ井波のまちに愛着をもち定住や事業の継続を可能にしているとのことでした。

講演中には小西氏ご自身が一番の井波ファンであるという「井波まちへの愛」が強く伝わってきました。その小西氏の「井波まちへの愛」に賛同する地元の他団体との間にも移住者の受け入れ側としての連携が整ってきているようで「空き家の再生」には移住者側と受け入れ側の双方に「まちへの愛」が不可欠だということがわかりました。

小西氏は今後、新たにNPO法人を立ち上げられるとのことでした。このことは小西氏が「空き家の再生」を軸とした「まちを動かす」原動力になる決意表明と私達は解釈させていただきました。今後、小西氏や小西氏のまわりを取り巻く人々の活動によって井波のまちがどのように再生していくのかを期待すると同時に建築士である私達も今後どのように空き家問題に対峙し建築士としての職能を活かすべきかのヒントをいただきました。

「小西講師、本当にありがとうございました。」

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④ 交流会
会場:とやま自遊館「シャトー」
参加人数:22名

講師の小西正明氏も交えて楽しい時間を過ごしました

毎年最初の事業がこの全体会です。無事終了したと同時に今年度がスタートしました。

今回の全体会で承認いただいた事業計画に基づいて事業が展開されていきます。皆さん今年も楽しく事業に参加していただき充実した1年にしましょう!

記事 室谷外幸

R6 富山支部活動報告・全体会・講演会・交流会 ご案内

富山支部活動報告・富山支部全体会及び富山建築クラブ総会・講演会・交流会を開催します。
令和5年度の富山支部活動を記録動画や写真を通して振り返り、富山支部全体会に続き、空き家の再生をテーマにした講演会を開催します。皆様のご来場、ご参加をお待ちしております。

富山県建築士会富山支部 活動報告・全体会・講演会・交流会
日 時  令和6年5月11日(土)  受付開始 15時15分
会 場  オーバード・ホール 1階ハイビジョンシアター

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2023年10月27日(金)~28日(土) 第65回建築士会全国大会しずおか大会・県外建築見学会

大会会場の静岡グランシップ

大会会場の静岡グランシップ

【 第65回建築士会全国大会しずおか大会・見学会内容 】
2023年10月27日(金) 14:30~17:00 第65回建築士会全国大会 大会式典
2023年10月28日(土) 09:45~10:30 施設見学会(日本平夢テラス)
13:10~13:50 施設見学会(資生堂アートテラス)
参加者数: 計16名 士会会員14名、一般2名

【 見学建築物概要 】
・日本平夢テラス 設計:隈研吾建築都市設計事務所 施工:木内建設株式会社 竣工:2018年
・資生堂アートテラス 設計:谷口吉生・高宮真介 施工:株式会社フジタ 竣工:1978年

2023年10月27日(金)、第65回建築士会全国大会 しずおか大会が静岡グランシップにて開催され、その翌日28日(土)、静岡の地にて富山支部主催で県外建築見学会を実施しました。
大会式典では、富山から飯野支部長、阪口憲一さんが連合会会長表彰を受賞されました。
おめでとうございました。
その後、静岡市内で懇親会を開催し、静岡おでんを堪能。大分・熊本・佐賀といった他県との合同の交流会となり大いに盛り上がりました。

富山県メンバーの懇親会が他県との合同交流会に

 

【 10月28日(土) 県外建築見学会 】
「日本平夢テラス」
日本平は静岡県清水市にある標高約300mの丘陵地でこの山頂部に展望施設として2018年に竣工しました。日本平夢テラスは360度遮るものがない地理的条件を最大限に活かした展望施設で、富士山や伊豆半島、南アルプスなどが一見できます。「法隆寺の夢殿」からヒントを得たという八角形のプランニングにより全方位型に展開するデザインと、静岡県産の「富士ヒノキ」を採用した凸凹の外観や小屋組、庇の構成などにより、大変深みのある表情を醸し出していました。展望回廊から眺める富士山と三保松原はまさに絶景の夢テラスでした。

世界遺産の富士山と三保松原が一望

 

「資生堂アートテラス」
静岡県掛川市にある資生堂アートハウスは谷口吉生と高宮真介設計による資生堂の美術館です。谷口吉生が手掛けた最初の美術館建築であり、建築学会賞を受賞したことでその名を世にしらしめた建築でもあります。銅の色合いをした鋼板壁と、陽の光を浴びて輝く銀色のタイル壁が組み合わさったシンプルでかつシャープな外観は築45年を経過した今でも色褪せないデザインでした。内観は写真禁止のため撮影できませんでした。

当日は10月下旬とは思えないほど暖かく天気も快晴で絶好の施設見学会となり、大変有意義な体験となりました。

記事 小見直輝