令和7年度賛助会員訪問事業【(株)タニハタ工場見学・組子製作体験】開催報告

賛助会員訪問事業
「株式会社タニハタ 工場見学・組子製作体験」開催報告

【開催日時】 2026年2月5日(木)10:00~11:40
【訪問先】  株式会社タニハタ 富山工場
組子細工 タニハタホームページ
【参加者】  会員13名、会員外1名 合計14名

令和7年度の賛助会員訪問事業を上記の概要で開催いたしました。

【会社案内動画と谷端社長からの会社紹介】
まず、会社案内動画を視聴し、谷端社長より株式会社タニハタの歴史と取り組みについてご紹介いただきました。

株式会社タニハタは1959年の創業以来、組子の技術を守り続けてきた企業です。しかし、1990年代から和室の減少に伴い組子仕事が減少。洋風ラチスへの転換など、さまざまな試行錯誤を重ねられてきました。

2000年以降は、職人の技術、伝統工芸、日本の技術、デザイン力、木材資源、省エネルギー、廃材の再利用などを積極的に取り入れ、現在では海外への納品が2割を超えるなど、国内外で大活躍されています。

【組子製作体験】
○ ミニ組子製作体験

谷端社長からの会社紹介の後、参加者全員でミニ組子の製作体験を行いました。

まずは完成品を見ながら、自分なりに組み立てに挑戦。わからないところは、職人さんに直接指導を仰ぎながら進めました。苦戦しながらも、何とか全員が完成させることができました。

○ 超精密組子製作体験

ミニ組子の次は、超精密組子の製作に挑戦しました。

一つのパーツの厚さはわずか0.78mm。ピンセットでないとつかめないほどの小ささです。この超精密組子の製作体験は、株式会社タニハタさんが初めて試みる企画で、「建築の専門家の人のために、高度な組子に挑戦してもらおう!」と、難易度の高い製作体験を特別に企画されたものです。

パーツ一つ一つが小さすぎて、ほとんど手探りでの組み立てとなりましたが、参加者全員が職人技の繊細さと難しさを肌で感じることができました。

【工場見学】

組子製作体験の後、谷端社長のご案内で工場内を見学させていただきました。

これから海外に納品される製作途中の組子も見学させていただき、目の前で職人さんが特殊な工具を使って組子のパーツをカットし、組み立てていく様子を拝見しました。

工場内は、湿度と温度に影響を受けやすい木材はもちろん、オリジナルの繊細な特殊木工用ボンドを使用するため、湿度と温度の管理が徹底されており、職人技を支える環境づくりの重要性についても学ぶことができました。

【谷端社長から士会への質問・要望】

工場見学の後、谷端社長から士会に対して質問と要望をいただきました。

○ 谷端社長からの質問

株式会社タニハタは、職人の技術のみならず、人、もの、自然、そして伝統文化を大切にする心を大切にしたいと考えています。

しかし、その技術は「製品」をつくることによって継続していくものです。いまの建築業界には、そういった技術を求めないような住宅ばかりがつくられているという現状があります。

そのような現状について、建築士としてどう思われますか?

○ 参加者からの回答

谷端社長からの問いかけに対し、参加者から以下のような意見が出されました。

– 若い建築士は、組子のこと自体を知らない。若い世代に知ってもらうことがとても大事。
– 建築士会には「ヘリテージマネージャー」という「地域に眠る歴史的文化遺産を発見し、保存し、活用し、まちづくりに活かす能力を持った人材」を育成する部門がある。そういった士会の活動と、組子や職人の技術の継承と、何か一緒にできることはあるのではないか。
– 士会として、ぜひ協力したい。

■ おわりに

今回の訪問事業を通じて、参加者一同、伝統技術の素晴らしさと、それを継承していくことの重要性をあらためて認識することができました。

また、谷端社長からいただいた問いかけは、私たち建築士が今後どのように伝統技術と向き合い、次世代に継承していくべきかを考える貴重な機会となりました。

株式会社タニハタの皆様、貴重な体験と学びの場をご提供いただき、誠にありがとうございました。

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