県産材こどもの城づくり事業2010」カテゴリーアーカイブ

平成22年度 第5回実行委員会

10月14日(木)、役員会終了後に県産材こどもの城づくり事業実行委員会を行いました。
話しのメインは、竣工式までに行わなければならない・・・
●残工事
●報告書作成
●中間検査の実施
についてでした。
それが終わると、話は建て方作業の反省に。
各委員それぞれに思うことがあり、話しは白熱!
様々な問題点が浮き彫りになり、来年に向けての課題がはっきりしました。
みんなで話し合うことで、色々な視点の意見が出てきて本当に面白く、
多面的なものの見方について勉強になります。
来年はより魅力のある事業になるよう改善策を模索していきましょう!
日々精進でございます。
簡単ではありますが、委員会の報告はこの辺で・・・。
出席された皆様、おそーくまで本当にお疲れ様でした!
荒井

平成22年度 残工事(同朋幼稚園)~其の壱~

10月11日(月)、同朋幼稚園にて県産材こどもの城づくり事業の残工事を行いました。
小さい建物ではありますが、目に見えにくい手間の掛かる作業も多く、さすがに1日では
完成しないのでこのような残工事を行う必要がでてくるのです。
この日の参加者は小澤棟梁・室谷チーフ・小山部会長・荒井(設計者)の4名。
スッキリと晴れ渡った空の下、少人数ですが気合を入れて作業を開始!
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■塗装タッチアップ作業を行う小山さん。
 塗り忘れ部分や、切断面などに塗装しています。
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■板張り作業を行う室谷さん。
 大工さんの手伝いとして大きな戦力になっています!
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■9月8日に研修を行った屋根通気防水下地材「エアーギャップシート」を敷いた屋根面。
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昨日の建て方作業時には、販売代理店の涌井さんと共に東京からメーカーの方もいらっしゃって、
施工実演研修に参加していただきました。
これからの金属屋根防水下地材として普及が期待される材料で、アスファルト系ルーフィング材の
問題点、そして金属屋根特有の雨音・結露という問題を解決するべく開発されたものです。
富山県内の方で興味を持たれた方は下記まで資料請求をしてみて下さい。
『 アルコ富山株式会社/担当 涌井氏 TEL:076-439-6682 』
■トップライトの下地取付作業を行う小澤さん。
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穴の開いた野地板の上に中空ポリカーボネート板(乳白色)を張ります。
これによって、直接的な太陽光をやわらかく淡い光に変化させます。 
また、内部より見上げた時にトップライト内の下地を見えないようにする狙いもあるんです。
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中空ポリカーボネート板の上に重ねて、タルキを流れ方向に転がします。
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転がしタルキの上にポリカーボネート製波板の受材である胴縁を止めつけていきます。
白く塗装してあるのは胴縁の影が映り込みにくいようにするための工夫。
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これで下地は出来上がり♪
この上にポリカーボネート製波板を打ち付けて、周囲に雨押さえ板金を施せば
手づくり天窓『光の水玉トップライト』の完成です。
この日は板金屋さんとの打合せも行いましたので、今週中にはトップライトを含めた屋根仕上げが
完成する予定です。乞うご期待!
■内部間仕切りとして中空ポリカーボネート板(透明)を取り付ける室谷さん。
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荒井もしっかりと室谷さんの手伝いをしました。
写真ばかり撮っている訳ではありませんよ
計3箇所に取り付けて、なかなか大変でした。
特に写真に写っている三角形の部分は押縁端部が斜めになっているので苦労しました
大工さんならパッパッパーと済ませてしまうのでしょうが・・・。
■その他にも小澤さんは大忙しです。
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はしごが取り付けられています。
地面に敷いてあるのは透水性ブロックです。
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外廻りの手すりもしっかりと取り付けられています!
■最後にトップライト&穴あき落とし込み板壁がつくる「光の水玉模様空間」を激写!
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そこには、私が思い描いた以上に美しい空間が広がっていました・・・。
建築面積2.4坪程の小さな空間に建築として息が吹き込まれたのを感じた瞬間でした。
さてさて、小澤棟梁をはじめスタッフみんなで作り上げたこの空間、
子供たちはどのように感じ、どのような表情を見せてくれるのでしょうか?
竣工式がとても楽しみです。
休みにも関わらず、わざわざ差し入れを持って駆けつけて下さった
同朋幼稚園の先生方、本当にありがとうございました
小澤さん、室谷さん、小山さん、作業お疲れ様でした。
そして残工事はもうちょっとだけ続くのです・・・。
荒井
 

平成22年度 建て方作業(同朋幼稚園)

10月10日(日)、県産材こどもの城づくり事業の「建て方作業」が
同朋幼稚園にて行われました。
それでは、写真と共に当日を振り返ってみましょう!
■まずは早朝、実行委員(建築士会)が集まって作業の打合せです。
 チーフの室谷さんは気合が入っています!
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■まだ園児たちがやってくるまでに時間がありますが、一足先に大工さんは作業を進めます。
 スケジュール上仕方がないところなのです・・・。
 では、ここで一旦こどもの城が組み上げられていく様子をダイジェストでどうぞ!
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基準となる一面をあらかじめ組んでしまってから立てています。
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足固めから組んでいきます。これで1・2階の床が構成されます。
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穴あき板を柱間に落とし込みながら3・4階部分を建ち上げていきます。
片持ち梁となる床梁の成は6寸。これによりタワミを防止して、更に
柱との接続に長ホゾ込栓が使えるようになってます。
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小屋梁が取り付けられました。梁成は柱頭の込み栓が打てるように5寸としてあります。
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引き続き小屋部分の組立。小屋組み妻壁(台形の部分)にも穴あき板を落とし込みます。
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軒桁・母屋の取り付けが完了。
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屋根垂木を取り付けていきます。
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穴あき板のどこかにミッキーがいます!わかりますか!?
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小澤棟梁に任せてもらった作業に打ち込む実行委員たち。
その作業とは込栓の面取り作業です。
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富山県森林政策課の牧田さんまで手伝って下さいました!ありがとうございました♪
■そうこうしている内に園児たちが集まってきました。
 まず園長先生からのお話があり、牧田さんのあいさつ、室谷さんのあいさつ、
 スタッフ紹介という手順で開会式が進みました。
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■開会式が終わると早速作業開始!
 園児たちにのこぎりを使って外壁に使う板を切ってもらいます。
 みんな、お父さんやお母さんと協力して頑張って作業してくれました。
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■一方では大工さんの作業が進んでいます。
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屋根垂木に鼻隠し板が取り付けられました。
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続いて破風板も取り付けられました。
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屋根野地板を張る前に淀をぐるりと廻します。
■お昼休憩も迫ったところで、設計者から園児たちに建物の説明を行います。
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子供たちは真剣に聞いてくれています。
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まずは大工の當田さんに手伝ってもらって、この建物が4階建てであることを説明。
各フロアを駆け上っていく當田さんです。
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次に、室谷さんに手伝ってもらって、大工さんの技術について説明。
そのパズルのような仕組みに園児たちは興味深深!
写真は、サンプルを使って「長ホゾ差し込み栓打ち」について説明しているところ。
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園児たちの猛烈な質問攻めに合う棟梁の小澤さん
しかし、それに負けずうまく回答していました
■ここで一旦お昼休憩です。
 スタッフのために美味しいお弁当や飲み物を用意していただきました。
 おかげさまで元気百倍でした ごちそうさまでした!
■午後からは、園児たちに先ほど切った板にお絵描きをしてもらいました。
 想い出を刻み付けるように好きな絵や名前を書いてもらいます。
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■その間に大工さんたちはお絵描き板をはる準備。
 床板張りと板受材の取り付け作業を急ぎます。
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■さあ、お絵描きが終わったら、その板を建物に取り付けていきましょう♪
 激しい雨のせいで作業は一時中断となりましたが、なんとか雨も止み作業再開!
 金づちで釘を打つ作業は子供にとっては大変な作業です。
 しかし、お父さんやお母さんと協力して最後まで頑張ってくれました。
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■この日のフィナーレは「餅まき」ならぬ「お菓子まき」の予定でしたが、
 予想以上に地面の状態が悪かったので、大工さんから園児たちへ
 お菓子を手渡ししました。
 屋根から威勢よくお菓子をまけなかったのは残念でしたが、お菓子をもらった
 園児たちはとても嬉しそうで良かったです
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■小澤さんよりお菓子まき(餅まき)について少し説明がありました。
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■最後に保護者の代表の方より、温かいねぎらいの言葉をいただきました。
 それが何よりも嬉しかったように思います♪
こんな感じで建て方作業は終了。
完成には至りませんでしたが、無事建ち上がったことにひとまずホッとしました。
この事業の主役である園児とその保護者の方たちは、とても楽しそうに作業に参加して
いただけていたように見受けられ、想い出に残る1日になったのならとても嬉しく思います。
そして、無事竣工式を迎えられるように、スタッフ一同残りの作業にしっかりと取り組んで
いきますので、完成を心待ちにしていて下さいね!
同朋幼稚園の先生方、園児たち、保護者の方々、そして実行委員のみなさん、
建て方作業本当にお疲れ様でした!
荒井

平成22年度 基礎作業・塗装作業(同朋幼稚園)

10月3日(日)、同朋幼稚園の基礎作業・塗装作業を行いました。
雨の予報も出ていましたが、朝はスッキリと晴れていました♪
実行委員は基礎班と塗装班に分かれて作業を行いました。
基礎班では、丁張り、地盤面の掘削、沓石(くついし)の配置という作業を行います。
まさに建物の基礎となる作業で、これがきちんとしていないと、建物が
斜めになってしまいますからね。
塗装班は、園児と保護者の方たちの塗装作業を手伝いました。
小澤さんが心をこめて刻んでくれた材料を長持ちさせるため、
組み立てる前にみんなで塗装を行います。
これはどこの部材だろう?なんて考えながら塗っていると楽しいんですよね♪
■基礎作業風景
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丁張り(遣り方)の様子。基準となる高さを定めます。
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掘削の深さを割り出したら、ひたすら掘るべし掘るべし!
手掘りで総掘り。腰と腕が痛いです・・・
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掘削が終わると沓石を並べていきます。
小澤さんが描いた板図を見て沓石に付いている金物の方向をチェックしながら
並べていきます。
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ひとつひとつのレベル・水平を見ながら並べていくのは、
見た目以上に手間がかかる作業なんです
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通り雨にぬれながらも無事完了。
基礎班のみなさん、ご苦労様でした!
■塗装作業風景
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全体の作業風景。
こんな感じでみなさん和気藹々と作業されていました。
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この大きな材料は通し柱ですね。
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例の穴あき板を塗ってくれています♪
ちょっとネタバレになってしまうのが残念
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このハシゴのような材料はどこに使うんでしょうか?
お楽しみに~
このように本物の木に触れると、木の表面が割れていたり、節があることに気づき、
それは欠陥ではなく、ごく自然なことだということを学びます。
子供の時から「本物」に触れることはとても大切なことです!
先生方・園児たち・保護者の方たちの手際のよい作業のおかげで、
作業はすべて予定通り午前中で終了。
参加された皆様、本当にお疲れ様でした!
あとは建て方を楽しみに待ちましょう・・・。
荒井

平成22年度 大工さんの刻み作業(同朋幼稚園)~其の弐~

9月30(木)、10月1日(金)と二日にわたって、私荒井と室谷さん當田さんの三人で
小澤さんの手伝いに行って来ました!
小澤さんは階段・はしごの組み立てを進めていました。
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完成した手すり(落下防止柵)が積まれていますよ。
小澤さんの作業は本当に丁寧なんですよね~。
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室谷さんは加工された材のヤスリ掛け作業をお手伝い。
サンダーという機具で表面を磨いています。
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私と當田さんは「穴あき板」の加工を担当しました。
「穴あき板」は、私が設計時に考えた「光の水玉模様空間」を作り出すために
必要な壁板で、この建物にとっては大切なモノです。
さて、うまくいくでしょうか!?
まずは穴の大きさに切られた型紙をパネル状に組まれた板の上に並べて、
穴のレイアウトを決めていきました。
當田さんと二人でアーデモナイコーデモナイ、と悩みながら検討。
わざとらしくないようにランダム感を出すのって意外に難しいんです・・・。
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型紙の中心に印を付けておいて、いよいよ穴あけ作業です。
ここは大工である當田さんにお任せ!
綺麗な穴を開けるために表と裏両側から加工するのがミソ。
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穴あけ加工が終わったら、穴をひとつひとつヤスリ掛け。
室谷さんもこちらの応援に来てくれました。
子供たちが怪我をしないように、と丁寧に磨く室谷さんです。
塗装を綺麗に行うためにも大切な作業です。
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さあ、それではどのように光が射し込んで来るのか試してみましょう!
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おお、いいじゃないですか♪
よく見ると床面にも水玉模様ができています。
太陽の位置・高度によって変化する面白い空間になりそうです!
子供たちがどんな反応を見せてくれるのか今から楽しみです♪
頭に描いたものが実物としてできあがる、この瞬間がモノヅクリの醍醐味です。
何度体験しても、そのワクワク感と言ったら・・・
この事業を通して、そんなエキサイティングな感覚が少しでも伝われば嬉しいなあ、
と思う荒井でした。
10月1日にて加工作業はすべて終了。
塗装作業を行うために、材料は10月2日に同朋幼稚園へ運ばれます。
棟梁の小澤さん、ひとまずお疲れ様でした!
荒井